島根県高校野球
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2025/06

27

第107回
選手権島根大会
Gブロックの見所

こんばんは。管理人のジョーです。

 

今日は第3シード開星のいるGブロックの各校について紹介します。

 

 

 

【Gブロック】

Gブロック組み合わせ

Gブロック組み合わせ

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【見所】

 第3シードの開星のいるGブロックは、夏に初勝利を目指す3校という状況で開星の実力が抜きん出ている。益田がどの程度開星打線を抑え込めるかが見所だ。

 

 

 

 

 

29.開 星

 

秋:準優勝 春:3位 松江:優勝

 秋・春は久しぶりに4強に進出。秋は決勝戦で出雲商業に敗れはしたが、好投手達をなぎ倒した。秋季中国大会でも実力があることを存分に示したが選抜出場はできなかった。春は下宮など一部選手が台頭し、より選手層が厚くなった。厳しいゾーンを勝ち抜き4強に進出。またしても後一歩で頂点を逃し、6回以降の試合展開に課題を残した。松江地区大会では安来、立正大淞南の両雄を倒して優勝し勢いをつけて夏に挑む。足りない部分を鍛えて2017年以来の夏制覇を目指す。

 今年代の開星の強さの特徴に5回終了時のリードする展開が非常に多いことが挙げられる。5回時点であれば、ここまで17試合して15勝1敗1分と圧倒する強さを見せている。反面、後半は17試合で6勝4敗7分と耐える展開や得点を奪うことができない展開をよく見かけた。特に後半4回の集中力と勝負強さが夏制覇に向けた課題となっている。

 基本的に秋も春も継投で勝ち上がってきた。松浦、仙田、篠田、持田の4人の右腕が主軸となる。継投する上で5〜6回にピンチで継投という場面が目立つため、先発投手は5回までのように決め事にしておいた方が心の準備がしやすいのではないだろうか。投手陣全体として春の準決勝の矢上戦での10失点が課題だ。相手の応援や球場の雰囲気に飲まれてしまい制球を乱すなどして大量失点を許していたように見えた。この終盤の詰めの部分が怖いポイントだ。

 松浦は秋はリリーフとして登板、春は先発起用で6回に崩れて交代することが目立った。秋は直球と縦に大きく曲がるスライダーやカーブといった変化球が武器だ。春は冬の間に磨いた複数の新たな変化球も駆使して球種で打ち取る投手に変貌を遂げた。仙田は昨夏も主戦で活躍したが、秋は故障の為登板機会が無かった。春に復帰すると主に2番手としてマウンドへ上がった。130km/h中盤の速球と手元で曲がる複数の変化球を操った。松江地区大会では更に直球・変化球のキレが良くなっていて松浦、篠田と球種は似ているが質は1人異色を放っている。課題は勝負所で決め球が真ん中付近に入ったり、四死球を与えたりする制球だと考えている。篠田は秋は先発として活躍。春は登板機会が少なかったものの、昨秋130km/h前後だった直球が130km/h後半出るようになった。縦に大きく曲がるスライダーやカーブが持ち味で左打者へは落ちる球もある。春は3番手での登板となった。矢上戦で相手の勢いを止められなかったことがリリーフをするなら懸念点だ。こちらも勝負所での制球が課題だろう。秋・春と本当の正念場を投げているのが普段遊撃手を守っている持田だ。右スリークウォーターと1人リリースポイントが低く、140km/hを超える速球を投げる。春以降は課題だったスライダーのキレが良くなりバランスの良い好投手となった。私が監督であれば痺れる場面はこの投手に任せたいが遊撃手としてもチームの核となっているだけに決断は難しいだろう。それでも出し惜しみせずに起用して欲しい。松江地区大会では右変則の藤江、左変則の河野も控えていた。

 秋に好投手達から競り勝つ一因となった守備が春は鳴りを潜めた。特に春の準決勝以降に雑なプレーが目立った。外野手から内野手への中継ミスやバッテリーミス、外野手の送球をベースで逸らしたり、併殺での送球ミスでオールセーフなど夏なら致命傷となるミスのオンパレードだった。守備にもう一度時間を割いて守れるチームを築くことが夏までの最大の課題だ。選手では遊撃手の持田は中国地区トップレベルの選手だ。春から二塁手を守る下宮も松江地区大会では好守を連発した。中堅手の田村も脚が速く、一塁手は春は近藤が務めたが守備を重視して松尾を起用するかも知れない。松江地区大会では多様な選手を出場させ決勝戦に近づくにつれて春のレギュラーメンバー中心になる戦い方をしたが、レギュラー以外のメンバーで痛い守備のミスが目立つことから守備の面では代えが利きにくいように見える。ただし、守備固めなどで春から出場していた小畑は好守を見せていたことで持田を登板させるための最後のピースは見つかったように見えた。

 攻撃では島根県トップレベルの強力打線だ。スイングが強いだけではなく春はセンター方向への強い打球が多く、センター方向への風が多かったことも味方し打球が伸びてそのまま外野手を越えていくことも多かった。また、右打者のインコース捌きに磨きがかかり内の厳しい球もライン際の長打にしたり鋭いファールとしており制球ミスは命取りとなっていた。インコースは肩口からの変化球も上手く捉えていて隙が少なかった。春以降は課題であった左投手を相手がぶつけてくることも多く、松江地区大会へかけてどんどん左投手への対応力にも磨きがかかっており、もはや左投手が課題とも言えない状況である。加えて送りバントやエンドランだけでなく試合展開を見て要所要所で思い切ってスクイズを仕掛けてくることが特徴的である。打者では右打者では持田を核に小村、前田と力のある打者が揃い、左打者も春以降は数が少ないが昨夏1番打者として活躍した田村や小技を仕掛けることの多い田中が出場している。左打者では秋に主力として活躍した三島、松崎と力のある下級生打者も控えている。また、松江地区大会ではレギュラーではなかったが森優が調子が良く控えも怖い打者が揃う。この打線を止められるチームが居るのかが大会を通した争点となるだろう。

 

 

 

 

 

30.益 田

 

秋:2回戦 春:2回戦 石見:中止

 秋は出雲工業にタイブレークの末競り負け、春は松江南に再三のチャンスを作るものの後一本を出せず敗戦した。春以降試合を観戦できていない。近年は毎年好投手を擁していることが特徴で、今年も岩本という好投手がいる。

 エース右腕の岩本の投球が鍵を握る。切れ味鋭いスライダーが印象的な投手で直球も秋の時点でそれなりに力があった。そのまま成長していれば公立校の中では好投手になっているだろう。2番手に右横手の長戸や1年生大会で石見智翠館相手に好投した山鳥といった右腕が控える。初戦で対戦する開星の投手陣からは中々点が取れないと思うので、失点を減らして喰らいついていけるかが見所となる。野手では岩井が好守の中心となるだろう。春は長戸、足立といった秋も中軸を打った選手に長打が飛び出している。なんとかして得点を奪うことができるか。

 

 

 

 

 

31.松江東

 

秋:2回戦 春:2回戦 松江:1回戦

 主将の常松を除く選手は全て1・2年生の非常に若いチームだ。秋は大田、春は矢上といずれも今年代で上位進出経験のある両校と対戦しコールド負けを喫した。松江地区大会では情報科学と対戦し乱打戦となるも敗戦した。毎試合10点近く失点しているので失点を減らせるかが鍵。8点差の7回に一気に6点を返した粘り強さが武器となるだろう。夏に今年代初勝利を目指す!

 投手では右腕の長崎と左腕の小谷、捕手も務める井山が中心だ。長崎はインステップして投球してくることが特徴の右腕だ。緩い変化球を巧みに操る。小谷はオーソドックスな左腕。1年生の井山は上からの角度がある。松江地区大会では投手陣全体で打ち込まれてしまった。四死球も多かったため、まずはカウント有利を作り続けることができれば失点も減ってくるだろう。打線では注目選手はいないが、とにかく乗ってくると連打が出ることが特徴的だ。チャンスを生かして大量点を奪いたい。

 

 

 

 

 

32.松江北

 

秋:2回戦 春:2回戦 松江:2回戦

 選手の大半が1・2年生の若いチームだ。秋は石見智翠館にコールドで敗戦。春は隠岐に延長タイブレークの末に敗れた。松江地区大会では松江商業の豪打の前に屈した。しかし、夏は共に今年代初勝利を目指すチームどうしの対戦となった。初勝利目指して夏に挑む。

 エースの田邊を主軸に川谷や西田が控える。田邊は右上から制球良く投げ込む纏まりのある投手だ。丁寧な投球で初勝利を呼び込めるか。西田は力のある直球と遅い変化球が武器。田邊と違い力勝負もできる投手だ。

 春の隠岐戦では川谷、松崎、和泉の8・9・1番打者が当たっており得点源となっていた。しかし、松江地区大会では四死球で作ったチャンスで奪った1点のみと課題を残した。上位と下位の打力の差が小さい強みを生かして粘り強い攻撃で相手投手にプレッシャーをかけたい。

 

 

 

 

 

最終日の明日はHブロックの各校を紹介します。お楽しみにお待ちください。