島根県高校野球
データベース

お知らせ・ブログ

2025/04

14

2025年春季島根大会
島根県大会の
Cゾーンの見所

こんばんは。管理人のジョーです。

 

連載3日目の今日はCゾーンの見所を掲載します。

 

 

【Cゾーン】

2025年春季島根県大会 組み合わせ

2025年春季島根県大会Cゾーン組み合わせ

<画像を押して拡大>

【見所】

 Cゾーンは第2シードの開星がいるゾーンだ。9校中5校が秋16強以上で、残りの4校にも浜田など好投手や経験を積んだ選手の多く残る実力校が揃う。4ゾーン中最もシード争いの過酷なゾーンだ。それだけにこのゾーンの一戦一戦が今代の島根県の勢力図を動かす一戦になるだろう。

 

 

 第2シードの開星は秋は故障した主力選手もいながらも島根県大会で準優勝。浜田、三刀屋と島根県トップレベルの投手を攻略し、中国大会で躍動した矢上も破るなど内容が良かった。中国大会では準々決勝で神宮大会準優勝の広島商業に1点差の惜敗と実力があることを知らしめる結果となった。投手では昨夏活躍した仙田琥が故障し心配される中で篠田、松浦の成長が好投手擁する相手に競り勝てた要因だった。篠田は制球と縦の変化球が良く、松浦は力のある直球と縦の変化球が武器。リリーフとして活躍した本格派の持田の3人の右腕が躍動した。仙田琥も復帰すると島根県屈指の厚い投手陣となるだろう。さらにディフェンス面で守備力の高さが秋にとても光った。近年守りから崩れることがあったが、秋は安定した守りを披露したことも強い開星が帰ってきたと感じさせた。
 持田を筆頭に松崎、田村、三島ら昨夏主力として活躍した選手が揃う。さらにこれらの選手が下位にも座ることで、どこからでも得点ができる打線だ。強力打線ではあるが大振りはせずにスクイズを筆頭に小技で要所要所を堅実に得点できたことが好投手に競り勝てた要因であった。一方、秋は三刀屋、矢上、広島商業と左投手との対戦では全て2得点以下と苦しんだ点を春に向けて改善してきたかを夏に向けて注目したい。加えて広島商業戦では2塁牽制死など痛い走塁ミスもあった。夏へ向けて細かな所を改善し、春は全体のレベルアップした姿を見せてほしい。

 

 その開星に秋の初戦でサヨナラ負けした浜田が勝ち進めば3回戦で開星と再戦する所にいる。投手では県トップレベルの右腕である山田が注目。常時140km/h前後の速球に切れ味のある変化球を投げる。能力は高いものの昨シーズンはベルト付近の高さに球が集まることが多く、これを打ち込まれるケースが目立った。2番手は登板が無かったため不明だが1年生大会では左腕の藤井、右腕の吉田が登板した。2番手の成長無くして夏は厳しい。しかし、春も厳しい組み合わせということで山田に頼る展開が増えるだろうがどこかで経験を積ませておきたい。
 打線では中軸の湯浅、山田、田村が核となる。田村は秋の開星戦で本塁打と2塁打で全5打点を挙げ、3〜5番の3人で全ての得点を挙げた。反面下位打線は大きく力が落ち、打線全体では昨年程の強力打線ではないだけに例年よりも守備を強化していることが肝になるように見える。福間も左の好打者で、秋のスタメンに左打者が5人と近年の左打者不足は解消された。初戦の平田は山本が右打者キラーのため左打者がどう攻略するか見ものである。

 

 浜田と初戦で対戦する平田も注目の好投手を擁する。秋は1年生主体のチームながら矢上に善戦。1年生大会では出雲地区を制すると、準決勝ではレギュラーも出場した益田東Aを完封し決勝進出。惜しくも準優勝となったが下級生に力があることを示した。1年生大会で益田東Aを完封した山本に期待が集まる。スライダーの切れ味は対戦相手にとってはかなりの驚異となる。直球も良く益田東の特に右打者は全く手も足も出ない場面が目立った。左打者に苦しんだため、この点を改善すれば強豪校にも堂々と渡り合うことができるだろう。初戦の浜田に投げ勝てば躍動の1年となる可能性がある。

 

 松江商業は昨夏から活躍する野手が多く打線が強力だ。特に三賀森、竹下らに力がある。経験を積んだ投手が不在の今代は主戦の野手が投手を兼任して秋は戦った。投手を打線でカバーできれば秋の再戦となる安来との試合は面白いカードとなるだろう。

 

 秋8強の安来も昨年代から活躍する選手が多く勝負できる戦力が揃っている。良い選手の集まった代で秋もきっちりと8強に進出し、準々決勝で敗れはしたものの矢上に1点差と力があることは間違いないだろう。投手陣では平井と伊藤涼に加え、岩田も成長してきた。平井はスピードこそ速くは無いが多彩な変化球を低めに集められる厄介な投手だ。伊藤涼と岩田は力のある直球が持ち味とタイプの異なる好投手が揃う。さらに各投手のレベル差が少ないため連戦に耐えうる戦力を有している。野手では秋に4番を務めた西は本塁打を放つなど力があり前後を打つ小藤、細田康も好調だった。それだけに中軸の前を打つ俊足の増田がどれだけ出塁できるかが鍵となる。残塁が目立つ試合もあったため堅実に1点を加える攻撃パターンを増やすことができるかで今年の順位が変わると考えている。

 

 秋16強で敗れた石見智翠館も春の優勝を充分に狙うことができる戦力を有している。投手では小田と清水の3年生に加えて、下級生右腕の住田、左腕の蘭も登板することが増えるだろう。秋にエースナンバーを背負った小田は本来制球が良く低めに集められる投手なのだが、秋は珍しく制球に苦しむことが多く矢上戦でも4失点と打ち込まれた。清水は上背の角度ある130km/h中から後半の速球が武器で厄介な投手だ。住田は調子の波はあるものの手元で動く多彩な変化球を生かしてゾーンで勝負できる。1年生大会の島根中央戦では同年代の好投手である塩崎に投げ勝った実績もある。蘭は秋時点では球威はやや足りないように感じたが制球がまとまっていて唯一の左投手であることから春以降重宝されることもあるのではないだろうか。
 野手では上位打線の破壊力は県下ナンバーワンだろう。左打者の吉村、藤瀬と右打者の荒木、近藤悠と昨年代から活躍した内野陣に加えて下垣といった力のある飛ばせる打者が揃う。一方で秋は左の変則気味の投手に完全に手玉に取られ右打者は引っ張りにかかり個々の点になっている様子だった。しかし、2年生から主将を務める荒木は昨年代でも似たような状況からチームをまとめ昨年も春前時点では評価が低かったが春季大会では下馬評を覆し準優勝した実績があるのでチームをしっかりとまとめてくると考えられる。唯一秋の時点での弱点は外野手の守備を中心とした力であった。ここを強化できれば隙のないチームとなるだろう。

 

 津和野は昨夏甲子園で旋風を巻き起こした大社を初戦で下し秋16強に進出した。秋の情報を持ってはいないだけに試合を観る機会があれば楽しみにしている。

 

 飯南は益田東に惜敗し8強入りを逃したものの最上級生は1年生大会で出雲地区を制した力がある。投手では右下手の宮岡が鍵となる。野手では昨夏も本塁打を放った遊撃手の森山、鹿田など上位打線は振れているが益田東のエース蟹江に秋に14奪三振を喫しただけに打力の強化が鍵となる。

 

 

 明日はDゾーンの見どころを紹介します。お楽しみにお待ちください。