島根県高校野球
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2024/08

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第106回選手権大会

2回戦の見所

こんばんは。管理人のジョーです。

第106回全国高等学校野球選手権大会は明日、島根県代表の大社高校の2回戦です!

 

対戦相手の創成館戦の見所を掲載します。

 

【8強まで】

第106回選手権島根大会 組み合わせ

第106回選手権島根大会準決勝以降の組み合わせ

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2.大 社 対 創成館

創成館

創成館 データ 創成館 データ 創成館 データ 創成館 データ

創成館 データ

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 長崎県代表の創成館は長崎県大会、甲子園初戦と6試合中4試合で3点差以内の接戦を制しており非常に粘り強いチームだ。全体的な打率などの数値には表れない強さを感じるチームで大社も勢いだけでかかると痛い目を見る強いチームだ。長崎県大会では初戦の長崎西に苦戦したが、延長タイブレークで犠打で送って山下の適時打と押し出し四球で勝ち上がると、3回戦の佐世保工業との試合も1点差の接戦をものにした。準々決勝では一昨年夏の代表校である長崎商業と対戦した。相手エース野原は左腕から140km/hを超える速球を投げる投手であったが6回に先制すると、そのまま継投した投手も打ち崩してコールドで勢いに乗る。準決勝の大崎戦でも左腕の川口に対して初回に山口、向段の連打にバスターを絡めて好機を作り、上田の適時打で先制すると、5回には福島の安打、犠打で2塁とし主将の向段のゴロが敵失を誘い追加点、6回には上田が変化球を逆らわずにライトへ打ち2死にしてでも犠打で2塁とし森友が低めの直球を上手く反対方向の左中間へ打ち返し追加点を奪った。決勝戦では清峰を相手に3回に相手の悪送球で無死2塁とし犠打で送り山口の適時打で先制すると、エースの村田がここ一番の決勝戦で2安打完封勝利を挙げて2年連続で長崎の頂点に立った。

 エース村田が長崎県大会、甲子園と投げるごとに成長しており今夏絶好調だ。右上から上の角度ある直球は130km/h後半を計測。100km/hに満たない大きなカーブ、切れ良く縦に大きく変化するスライダーを鋭い腕の振りで投げることができるのが最大の持ち味。甲子園初戦まで43回2/3を投げて僅かに1失点と抜群の安定感を誇る。地方大会時点では四死球が投球回に対して2イニングに約1つ四死球を出していたが、白樺学園戦では無四球完封と更なる進化を遂げた。しかし、逆球や右打者側に抜ける球が多く適度に荒れているというのが表現上正しい。2番手には右横手から130km/h前半の直球を投げる奥田が控えている。11回を投げて15奪三振と三振を奪う能力が高いが、長崎県大会では毎試合1失点づつの4失点とやや苦しんだ。

 野手では左打者の向段、小森山と右打者の上田の2~4番を打つ3選手が当たっている。1番を打つ山口も四死球を選ぶことで打率は3割を切るが出塁率では3割以上あり上位打線4人が特に怖い存在だ。長崎県大会では準々決勝と準決勝で左の好投手を攻略しているが、完成度の高い馬庭に通用するかが見所だ。白樺学園戦ではあまり走者が出なかったため目立っていないが、犠打で確実に得点圏に走者を進める攻撃をしてくることが特徴だ。地方大会では5試合で僅か4盗塁だが白樺学園戦で2盗塁を記録しており数字に騙されず足技の使えるチームとして警戒を怠ってはいけない。バスターなど小技も使え、こういった緻密な部分が強みであり、これらが発揮されることで接戦を制してきた。下位打線も勝負強い印象がある。

 

 

 

見所と予想

 まず最初に大社は選抜準優勝の報徳学園を倒したかもしれないが、創成館を舐めてかかると痛い目を必ず見る。甲子園は甘い場所ではないので一戦必勝で戦っていく気持ちの入れ方が非常に大切になる。相手は初戦でナイターも経験、更に昨年も夏の甲子園に出場して初戦を勝利して3回戦を経験している強いチームだ。

 両チームともに接戦を勝ち上がってきたので1点を争うゲームとなるだろう。そこで大社が掲げている「1点を取り切る野球」、甲子園出場に繋がったワンプレーの強さやこだわりなどが全国の舞台で通用するか試されるタフな一戦となる。

 勝負は前半から中盤の主導権争いにかかっていると考える。創成館の村田、大社の馬庭と安定感抜群の両エース中心の守り合いの展開となるだろう。今大会は前評判が低くても挑戦者側で攻めているチームが先制して逃げ切る展開が多い大会になっている。加えて大社も創成館も先制点を奪う展開で勝ち上がったことが多いことも先制点の重要性を高めている。また、先制点が入ってからの最初の得点が動く流れを制すことが極めて重要になる。

 そのために大社は報徳学園戦で失敗した例のあった送りバントやスクイズ、走者の牽制への対応の修正。相手バッテリーミスを攻める走塁、粘り強い打撃など緻密に拘りを持ってやってきた野球を体現することが勝利の鍵となる。右投手ということで盗塁で流れを持っていく攻撃も重要になるだろう。常に挑戦者の気持ちを持ち続けて攻めて攻めて攻めて欲しい。

 反対に創成館は5人の打者が左打者で打順をバランス良く分散して配置しているので、これらの打者が左打者に強い馬庭にどう対応するか。上手く左打者に犠打をさせて右打者で得点など堅実な野球で得点できるかが争点となる。創成館打線の向段を抑えられるか。決着点は2~4点だろう。

 

 大社の最大の持ち味である攻めきる野球をすることができれば目標のベスト8に近づくことができるだろう。もし、不安な気持ちが襲ったら満員のアルプスをタイムをかけてから見て気持ちを落ち着けて欲しい。そして、1回戦では甲子園に来ることができなかった吹奏楽部も加えてもう一度甲子園で校歌を響かせることができれば、今はそよ風だが更に強い風となり大社旋風が吹き荒れることに繋がるだろう。

 

試合は明日15日の第4試合、15:45開始の予定です。お楽しみに!