島根県高校野球
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2024/06

21

第106回選手権
島根県大会の
Aゾーンの見所

こんばんは。管理人のジョーです。

9日間連続で第106回全国高等学校野球選手権島根県大会の見所を連載中!

 

連載2日目の今日はAゾーンの見所を掲載します。

 

 

【Aゾーン】

第106回選手権島根大会 組み合わせ

第106回選手権島根大会Aゾーン組み合わせ

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【見所】

 第1シードの益田東が本命ながら、春8強の出雲商業、石見地区4強の明誠、秋16強の出雲農林と公式戦で勝利しているチームが揃った。益田東は投打共にバランス良くレベルが高くまとまっていて選手層も厚い。出雲商業は福原、出雲農林は神田というエースを擁する。明誠は打力に自信があり好投手を打てるかが見所だ。特に注目されるのが、益田東の初戦出雲商業戦だろう。出雲商業も春8強に加え強力なエースがいることも注目の理由だ。このカードは浜山ゾーンの1・2回戦でも指折りの好カードだろう。

 

 

 

 

 

01.益田東

 

秋:8強 春:優勝 石見:準優勝

 今年の代は昨年から大幅に主力が変わり、下級生から公式戦に出場していたのは辻本と小野のみであった。秋季大会は辻本の故障がありながらも立正大淞南を3回戦で下したが、準々決勝で大社に逆転負けを喫した。春季大会は初戦で出雲農林の好投手、神田に苦戦しながらも勝利すると、3回戦では秋に敗れた大社に2点差を跳ね返した。準々決勝は立正大淞南の島田、準決勝では矢上の皆吉と県内屈指の右投手を立て続けに攻略。決勝戦では石見智翠館を圧倒し、並みいる強豪を倒しての価値ある優勝を掴んだ。石見地区でも準優勝し勢いはあったが、春季中国大会ではエースの辻本が打ち込まれると、打線が同点に持ち込む力を見せるも海田に競り負ける。山陰大会でも決勝戦にこそ進んだが決勝戦で石見智翠館に完封負けを喫し弾みをつけて夏に進むことはできなかった。

 投手は5枚の投手がおり選手層の厚さを感じさせる。その中でも安定感抜群なのが小野で右上から130km/h台中盤の直球を厳しいコースに投げてくる。春からはリリーフ中心だが要所要所で相手打線を抑え込んだ。最も信頼される投手で夏も痺れる場面で登板することが予想される。辻本中村は右の速球派投手だ。辻本は故障で投げられない期間が長かったが春から復帰すると、右腕から140km/hを超える速球と速いスライダーを軸に組み立てる。中村も立正大淞南や山陰大会の米子松蔭相手に好投し調子が良い。左腕では2年生の2人が控える。蟹江は春季大会では一塁手を守ることが多かったが、山陰大会では直球が130km/h中盤を計測しキレの良い直球をテンポ良く右打者の懐に投げ込む。個人的に春の期間中に最も伸びた選手だった。夏も貴重な左腕戦力として登板機会があるだろう。橋本は球速こそ速くないが制球が良く、出所の見えにくいフォームから丁寧に投げてくる。春の決勝で先発起用した大庭監督の采配も光った。

 打線も非常に強力で投打ともにバランス良く力があるチームだ。ライナー性の強い打球を無理に引っ張ることなく打ち返しており新基準のバットに対応できていた。スクイズや犠飛などの小技に加えて、1塁3塁で1塁走者がわざと飛び出して3塁走者が生還するなど多彩な得点パターンも持っているので気を抜いているとあっと言わせる方法での得点がある。左打者では稲田小野、右打者の井坂、両打ちの河島が鍵となる。守備も春季大会では堅守が光ったが中国大会では3失策と乱れた。それでも県内ではトップレベルの守備力がある。野手も毎試合のようにスタメンを入れ替えることができる選手層があり、山陰大会でも春季大会で出場の少なかった選手を先発起用していた。夏はどのチームが益田東を倒すことができるかが1つのポイントになるだろう。

 

 

 

 

 

02.出雲商業

 

秋:2回戦 春:8強 出雲:1回戦

 一冬越えて躍進を遂げたチームだ。最上級生の3年は1年生大会で出雲地区を制覇した実力がある。春季大会では初戦で秋に敗れた大東にリベンジを果たすと、3回戦では出雲西の好投手桐原との投手戦に終盤まで競りながらもエースを温存して川西→勝部の継投で勝利した。準々決勝では秋準優勝の矢上をタイブレークまで追い詰めた。出雲地区大会では初戦で三刀屋との接戦で敗れたものの嫌らしいチームである。

 何といってもエース右腕の福原の投球が鍵を握る。春以降持ち味の130km/h台の直球に加えて、変化球主体でも組み立てられるようになり、投球の幅が広がった。過去の試合では守備の乱れから崩れることがあったが、冬の間に鍛えられたことで春季大会では接戦を制することができるようになった。打線は春季大会の矢上戦では130km/h付近の速球に振り負けが目立った。初戦の益田東は130km/h中盤の速球を投げる投手が複数いるので、攻撃では速球への対応が攻撃の鍵を握る。

 

 

 

 

 

03.出雲農林

 

秋:16強 春:2回戦 出雲:準々決勝

 秋季大会では3回戦で秋準優勝の矢上と対戦し終盤に追撃したが2対3で敗れた。春季大会では春優勝の益田東と初戦で対戦し、強力打線をエースの神田が3点に抑えたが敗れた。出雲地区大会でも初戦の準々決勝で同大会優勝の出雲に敗れたものの、この1年敗れたチームが上位進出していることに加え、大差で敗れた試合が無いので実力自体はあるチームだ。

 絶対的なエース右腕の神田を下級生が盛り立てるチームだ。スタメンの多くは下級生時に夏を経験している選手が多い。神田は出雲地区の出雲戦を除いて全ての試合を3点以内に抑えていて安定感がある。更に全ての試合を1人で完投しているので1試合投げ切るスタミナはある。野手は1年生大会で大社を破り出雲地区4強に進出した2年生が中心。打力が弱いので守りで崩れないことが鍵となる。

 

 

 

 

 

04.明 誠

 

秋:2回戦 春:1回戦 石見:4強

 秋季大会は矢上、春季大会は松江商業に初戦で敗れていたが、石見地区大会で4強に進出して夏へ弾みをつけてきた。

 1年生時から公式戦に出場していた稲垣大前吉田、昨夏の初戦で益田を破った際に完投した竹村が主軸になる。Aゾーンの中では比較的攻撃能力が光るチームだ。春季大会では鋭いスイングが光り、春季大会以降の公式戦4試合で計40得点と破壊力は抜群だ。一方で防御面は不安で石見地区大会の浜田商業戦を除く全ての試合で6失点以上と不安な一面がある。ただし、秋季大会と春季大会ともに竹村が殆ど投げておらずエースが投げた時は少し落ち着く可能性はある。良くも悪くも打ち勝つチームという印象だ。初戦の出雲農林戦では相手投手を打ち崩すことができるかが鍵となるだろう。

 

 

 

明日は大社の入ったBゾーンの見所を紹介します。お楽しみにお待ちくださいね~